現在では、映像や音楽は配信サービスによって、見たり、聞いたりできるようになっています。それ以前は、DVDやCDといったものがメディアとしては主流となっていましたが、かって、レーザーディスクと呼ばれるものがあったのをご存知でしょうか?
今回は、そんなレーザーディスクについて、ご紹介していきます。

レーザーディスクとは?その歴史や特徴は?

レーザーディスク(LD)とは、30センチぐらいの円盤状のディスクに両面で2時間ほどの映像データを記録できるもののことを言います。日本では、1981年にパイオニアがプレーヤーの市販化を開始し、「絵の出るレコード」というキャッチコピーとともに、売り出されました。「レーザーディスク」という名前は当初は、パイオニアの登録商標でしたが、その後、開放されたため、一般的に使用できるようになりました。

LDが世に普及する前は、磁気テープに記録する方式が主流でしたが、大きな欠点は、その劣化でした。伸びたり、擦り切れたりといったことが、記録媒体としては大きな欠点で、それを解消するLDは、その画像や音声の鮮明さもあり、映画あるいは、カラオケのソフトとして普及していったのでした。

レーザーディスク衰退の原因は?

そんないいことずくめのようなLDですが、その勢いに徐々に陰りが出てきます。
その原因として、LDがレンタル禁止だったこと、ビデオテープソフトの低価格化といったことが挙げられています。そして、とどめを刺したのが、DVDの登場です。1996年に登場したDVDは、CDと同じ12センチとコンパクトであると同時に耐久性でもLDよりも勝るもので、LDよりも安価なDVDソフトが多数登場することによって、LDは衰退の一途を辿っていくのでした。

レーザーディスクの現在

では、現在、LDを巡る状況はどのようになっているのでしょうか。
まずは、ディスクですが、世界唯一のプレスメーカーとなったメモリーステックが製造を中止したのが、2007年3月のことでした。
そして、プレーヤーの方も、当然のように製造が終わっていきました。ほとんどのメーカーが製造を中止する中、最後まで製造を行っていたのは、やはりパイオニアでした。
しかし、そのパイオニアも2009年1月に最後の約3000台をもって製造を中止することを発表しています。
併せて、最低8年間は、補修部品を保有するとしていましたが、2020年11月に部品の在庫がなくなったことから、アフターサービスの終了を発表しました。

今回は、レーザーディスクについて見て来ました。
プレーヤーの生産、修理も終了してしまっていますが、貴重な記録として持っておられる方も多いと思います。早めにダビング等をしておいた方がいいかもしれませんね。